ひとりじめしたい。~イジワルで甘いお隣さん~


だって蜜くん……



あんな優しそうな瞳でその人を見てるんだもん。


「……り!美乃里!!」


「へっ!?」



「へっじゃないよ!どうしたの?突然フリーズしちゃったかのように止まって」



「あっ……なんでもないよ!!」



元気にふるまって見せた。


きっと笑顔はひきつっていただろうけど……



「っ……ごめん。今日はもう帰るね」


「え?」


「ちょっと気分が悪くて」



海には申し訳ないけど、これは嘘じゃない。



本当に気分が悪い……



胸の奥がムカムカして、足元が少し震える。



自分でも感じたことない感情と体の異変。



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