ひとりじめしたい。~イジワルで甘いお隣さん~


「もしかして、美乃里もあの先輩のファンだった?」


「え?」


「だからショックだったとか……?」



ファン……?



違う……あたしは……



「っ……ち、違うよ」



あぁ―……そうか。



あたし……


あたしっ……



「美乃里……」



心配そうにあたしを覗き込む海。



今にも溢れだしそうな涙を飲み込む。



「ごめん。カフェはまた今度行こう」


そう言うのが精いっぱいだった……



< 107 / 380 >

この作品をシェア

pagetop