ひとりじめしたい。~イジワルで甘いお隣さん~


「それ気に入ったわけ?」


「は?」


たまたま手に持っていたチワワのマスコット人形。


ふわふわしてて、目がくりくりしてて、柔らかくてかわいい。



なんかこれ……美乃里に似てる。


「ふっ……」



「なに突然笑ってんの?」


「あっ、いや。別に」


「ふぅーん、変な蜜」


そう言って透子は違う雑貨を見に行った。


……ほんと、美乃里に似てる。


見ればみるほど、このチワワが美乃里にしか見えなくなってくる。



俺はそのチワワのマスコットを手に持って、会計へと向かった……






「はぁ―!買った買った!!」


満足そうに両手に紙袋をぶら下げて、俺の前を歩く透子。


< 123 / 380 >

この作品をシェア

pagetop