ひとりじめしたい。~イジワルで甘いお隣さん~
「いや、じゃあ、お言葉に甘えて」
「はいっ!!」
さっきの恩返しまでとはいかないけど、お礼が少しでもできると思ってうれしくなった。
「じゃあどうぞ!」
そう言って履いていたサンダルを脱ぎ、家に入った途端……
「きゃっ!!」
「美乃里ちゃん!!」
踏み出した足に力が入らず、そのまますべり込むように倒れた。
「大丈夫!?」
「あ、はい!すみません。ドジで……」
立ち上がろうと足に力を入れた……のに。
「あ、あれ?」
おかしいな……?
足に力が入らない……
――ポンポン
えっ……?