ひとりじめしたい。~イジワルで甘いお隣さん~


「違わない。あ、あたしホッとしてた」


「……」


「あの教室から連れ出してくれた時、安心したの。っ……海が心配してくれたのに……」



それなのに……あたし……



「最低……」


「は!?お!おい!!と、とにかく靴を履け!!」


焦ったようにあたしの靴箱から靴を出して、言われるままに履き替えて学校を後にする。



そしてまた強く引かれて歩きだした。



さっきまでは腕だったのに、次は手をギュッと握られて……



「ここ座れ」


「え?」


グイッと肩を押されて、そのまま公園のベンチに座らされた。


「お、落ち着いたか?」


「へ?」




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