ひとりじめしたい。~イジワルで甘いお隣さん~
手放せるわけないんだ……
まして諦めるなんて……
「ふっ……」
自分で自分の女々しさに笑いが出る。
あぁ、そうか。
わかってたことだ。
俺は諦めが悪いんだ。
つーか、欲しいものは手に入れる。
それが俺だ。
「あぁ、どうしようもなく美乃里に会いたい」
「え?」
なんか自分の中モヤモヤしてたものが、パッと晴れた感じがした。
「美乃里が欲しくて仕方ない」
「お、おい。なんか元のお前らしくはなったけど、それはそれで発言が危ないぞ」
「いいだろ。ほっとけ」
「いや、だってなんか頬まで赤く染めちゃって……あ、もしかしてお前っ……」
康平の手がバッと俺の額に伸びてきた。