ひとりじめしたい。~イジワルで甘いお隣さん~



「俺、蜜の親友なんだけど」


蜜くんの……親友!?


「……何か用ですか?」



昨日のことがあってか、蜜くんの名前を聞くのはツラい……


「蜜が大変なんだ!!」


えっ……


「み、蜜くんが大変って……」


その言葉を聞いただけで、胸がドクドクと嫌に高鳴る。



「とにかくあいつのとこに行ってやって」


「……」


「あぁ―、あいつに会いたくないかもしれない……」


「どこですか……」



「へ?」


「蜜くん、どこにいるんですか!?」


「あ、たぶん家に……美乃里ちゃん!?」


その先輩の言葉を最後まで聞くこともなく、教室を飛び出した。



蜜くん……



蜜くんっ……



蜜くん!



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