ひとりじめしたい。~イジワルで甘いお隣さん~
「ごめん……な。泣かせて」
あたしの目元をそっと触る。
「気づいたら遅いなんて知ってる……」
「蜜……くん」
「でも、どうしても好きだ……」
「っ……」
蜜くんの瞳にあたしが映ってる。
そしてあたしの瞳にもしっかりと蜜くんが映っている……
「美乃里……」
蜜くんはもう一度あたしの名前を呼んで、またそっと目を閉じた。
「蜜くん……」
あぁ―……もういいや。
蜜くんが誰を好きでもいい。
他の人にあの優しい瞳を向けてもいい。
もういいの。
だって……
「好きだよっ……蜜くん……」
あたしがこんなに好きなんだから……