ひとりじめしたい。~イジワルで甘いお隣さん~


「デート……してくれるの?」


ふっ……


変な質問。


「俺が誘ってるんだから、当たり前だろ」


そういうと、嬉しそうに首を縦に振った。



―――――――――――――――――……


「で?ちゃんとデートには誘えたのかよ?」


「あ?まぁ―……」


「まぁ―……ってお前な~~」


昼休みにパンを持って俺のもとにやってきた康平。


「つーか今までデートしてこなかったっていう方がおかしいけどな」


「うっせ」


そう。


このデートは康平に言われて計画した。



美乃里と付き合い始めて1ヶ月ちょっと。


いつも家に行ってるから、わざわざ出かけたりとかはすることなかったし、あんまり必要性を感じていなかった。



「美乃里ちゃんは何も言ってこなかったのかよ?デートしてなかったことに」


「あぁ、まったく」


「お前がバイトで忙しいのわかってたからだろうな……」


おそらくそうだ。


< 203 / 380 >

この作品をシェア

pagetop