ひとりじめしたい。~イジワルで甘いお隣さん~


「ふふっ、なんか嬉しい」


っ……


たった今言ったのに……


この子は俺をおかしくする天才だ……


ってか、美乃里はもう少し自分に自信持っていいと思う。


普通にかわいいと思うし。


いや、これは俺の欲目ではなく。


気に入らねぇけど、康平もかわいいかわいい言いまくってるし。



まぁ、このかわいさは俺だけ知ってればそれでもいいんだけどな……


「美乃里、水族館好きか?」


「えっ!?あっ、う、うん!大好き!!」


なんだ今の変な返事は?


でもそっか……


「ならよかった」


電車に少し揺られ、駅を降りてすぐにある水族館。


「うわぁ!!あたし水族館とか小学生の遠足以来だよ!!」


ゲートをくぐる前から楽しそうに俺を見上げる美乃里。



「ほら、そんな一人でしゃいでると置いていくぞ」


「あっ、ちょっと待って!!」


チケットを買ってゲートの人に渡す。


< 221 / 380 >

この作品をシェア

pagetop