ひとりじめしたい。~イジワルで甘いお隣さん~
「もしよかったら、これからお茶でも……」
「あぁ、せっかく来てくれたんだし、そうするか?美乃里?」
いやだ。
いやだ。
これ以上蜜くんと加央里を一緒になんていさせられない。
「か、帰ろう」
「え?」
「蜜くん、あたしもう帰りたい」
「どうした?気分でも悪いか?」
「う、うん」
嘘ついた。
でも、気分は本当に悪い……
「大丈夫!?美乃里!?」
「っ、加央里」
あたしの腕を握って心配そうな顔を見せる。
その掴まれてる腕から体が一瞬にして冷めてくる。
――ふわっ……
そして香る、あのバニラの香り。
っ……
怖い……
怖い……
怖いっ……