ひとりじめしたい。~イジワルで甘いお隣さん~



「……美乃里ちゃん、まだ体調悪いの?」


「え……あ、まぁ―……」


俺らの話を聞いてたのか……?


つーかなんでめいがわざわざ美乃里の話しを……?


「さっき聞こえたんだけど、美乃里ちゃん……ふさぎ込んだままって……」


「っ……」


いつもなら平然としてただろう。


なんならうまくごまかしてた。


でも意外に俺の精神は限界にきてて、うまい言い訳を思いつかない。


美乃里が学校に戻ってきたときに、変な噂がたたないように俺がフォローしとかないといけないのに……


「頼む。このことは誰にも言わないでくれ」


「っ……!」


俺が頭を下げたことに、めいが驚いた声をもらした。


自分でもこんなに必死なのは珍しい。


でも今は自分の面子よりも、美乃里のことの方が大事だ……



「……そんなに美乃里ちゃんが大事なんだ……」



え……?


< 254 / 380 >

この作品をシェア

pagetop