ひとりじめしたい。~イジワルで甘いお隣さん~
そう言った声は思った以上に大きくて、周りからの視線が集まる。
しかも加央里ちゃんは今にも泣きそうな状況だ。
こんなのはたから見たらただの修羅場じゃないか……
「あたしなら美乃里よりいい彼女になるよ?」
「……は?」
「どうせ美乃里、あの真面目ちゃんだから体の関係すらなかなか持たせてくれないでしょ?」
「……」
この子……
自分の妹なのになんてことを……
つーか、美乃里に対してこんなこと……
「あたしならそんな思いさせないし、2番目でもいいよ?蜜くんを満足させてあげられると思うけどな」
さっきまでの瞳のうるみもなく、ただの小悪魔だ。
「ね?どう?」
あぁ、この子、相当自分に自信がある。
つーか、俺も俺だ。
「美乃里に似てると思ったけど、まったくだな」
「ふふっ、そうだよ。美乃里よりあたしの方が……」
「美乃里とは比べ物にならないくらい、あんた最低だな」
「……は?」