ひとりじめしたい。~イジワルで甘いお隣さん~
冷静に話を聞いてたつもりだった。
でもやっぱり加央里ちゃんに対しての怒りがあったみたいで、自分でも驚くぐらい怒りに満ちた声が出た。
それに感づいたのか、加央里ちゃんは小さく肩を震わせてただうつむいたままだった―……
「透子、急いで俺のアパートまで送ってくれ」
「は?あたしショッピングの途中で……」
「頼む。急いで美乃里に会わなきゃ……」
何となくだけど、美乃里の闇に気づけたきがした。
だからこそ、今しかない気がした。
美乃里を助けるのは……
「……わかったわ。今度荷物持ちしてよ」
「あぁ、サンキュ」
透子に車を飛ばしてもらってアパートまで戻った。
「つーか透子って、ほんと勘がいいよな」
「まぁね。女なんて一目見れば性格大体わかるわ」
すごい特技だ……
つーことは今までの俺の彼女に嫌がらせらしきものは、俺のことを思ってってことか……?