ひとりじめしたい。~イジワルで甘いお隣さん~
ヤキモチ?-美乃里Side-
正直こんなに怒られるなんて思ってなかった。
だって、バイトだよ?
しかも超短期の。
だから深く考えず、引き受けた。
工くん困ってたし、何より……
「はぁ―……」
「何、まだケンカしてんの?」
「うっ……」
レジに立っていると、本の入った段ボールを持ってきた工くん。
「これ、作者順に並べてて」
「あっ、うん」
「後、仕事中は笑顔。これ基本」
そう言って一冊の本をコツンと頭に当ててくる。
工くんだって全然笑顔じゃないじゃん……
「そもそもケンカの原因は工くんでもあるんだけど……」
「は?俺?なんで俺?」
「別に。なんでもない」
「なんでもないって」
ただの八つ当たりだ。