ひとりじめしたい。~イジワルで甘いお隣さん~
「じゃあお疲れ様でした」
「お疲れ様でした!!」
2人でバイト先を後にする。
「あっ、ちょっと待って。蜜くんにメールして帰る」
「ケンカしてんのに?」
「うっ……。それでもやっぱり蜜くん心配してるだろうから……」
ケンカしてようと、蜜くんが優しいことは変わらないだろうから……
「話せばいいんじゃねぇ?バイトしてる理由」
「それは……」
「美乃里っ!!」
え……?
――グイッ
「きゃっ!!」
腕を強く掴まれる。
蜜くん!?
「帰るぞ」
「えっ!?蜜くんなんで!?」
そう聞くのに、何も言わずにただあたしの手を引く蜜くん。
まだ怒ってるの……?
でもだったらなんで……?
なんで迎えに来てくれたの?