ひとりじめしたい。~イジワルで甘いお隣さん~
ほんと、鈍いやつ。
俺、今結構すごいこと言ったんだけどな―……
まぁ、美乃里は気づいてないみたいだし、いいっか。
美乃里の料理を全部食べて、美乃里はお風呂に入りに行った。
最近は俺が皿洗いをするようにしてる。
料理は得意ではないが、これくらいなら俺でもできる。
美乃里が料理を作ってくれる時は、最近はずっとこうしてる。
それからしばらくして美乃里がお風呂から上がってきた。
「蜜くん、お風呂は?」
「俺、バイト終わって入ってきたから大丈夫」
さすがに汗臭いまま美乃里の部屋に行くのいやだったし。
「そっか。何か飲む?」
カーペットの上に座ってテレビを見ている俺に、美乃里が問いかけた。
「じゃあコーヒーで」
「了解」
コーヒー一つ入れるのに、何がそんなに楽しいのかわからないけど、楽しそうに鼻歌を歌う美乃里。