ひとりじめしたい。~イジワルで甘いお隣さん~


「もうー、マジなんなの」


「……」


「俺、幸せものすぎじゃねぇ」


「っ……」


呆れられた……わけじゃない……?


「つーか俺、本当に最低じゃん。美乃里が俺のためにバイトしてくれてるのに、あんな勝手にヤキモチ妬いて当たって……」


「えっ!?それは話さなかったあたしが悪いんだよ!」


蜜くんが悪いわけじゃない!



「あの話をされたときに、パッて蜜くんの喜ぶ顔が浮かんだの。だから……」


「美乃里……」



「いつも幸せな気持ちをもらってばかりだから、たまにはあたしからも何かお返ししたくて……」


もちろんこんなものだけじゃ足りないくらい蜜くんには感謝してる。



本当に感謝してもしつくせないくらい。


「バカだなー美乃里は」


「え?」


「幸せな気持ちをもらってんのは俺の方。美乃里がいつもこの部屋で待っててくれるから、俺には帰る場所があるって思えて、それだけで幸せなんだ」


「っ……」


帰る場所……


それはずっとあたしも求めてたもの……



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