ひとりじめしたい。~イジワルで甘いお隣さん~
――――――――――……
「真人、コーヒーでいい?」
「あぁ」
我が家で放課後ゆっくりするのがあたしたちのデートになっていた。
真人を離したくないあたしは、体でつなぎとめることしか思いつかなかった。
「真人、部屋行こう?」
「いや……でもさすがに誰か帰ってきたら……」
「両親とも遅いから大丈夫」
「そうじゃなくて……」
「ただいまー」
っ……
「あっ、先輩来てたんですね……」
「あ、あぁ……」
リビングのドアを開けて、固まっている美乃里。
なんで真人、こんなにわかりやすいのに気付かなかったんだろう……
こんなに美乃里、真人を切ない目で見てるのに……
真人、美乃里に彼氏なんているわけない。
美乃里は、きっと真人が好きだった。
いや、いまだに大好きなはず。
そして、真人もまだきっと……