ひとりじめしたい。~イジワルで甘いお隣さん~
バレンタイン-蜜Side-
「み、蜜先輩///あ、あたし、そのっ……」
あぁ―……これはきっとあれだな……
「あの、悪いけど、俺彼女いるから」
「えっ……」
明らかに顔をしかめる。
さすがにこんな状況で気づかないほど、俺も鈍くはない。
「じゃ、じゃあせめてこれっ!!」
そう言って差し出された赤い箱。
「チョ、チョコですっ」
やっぱり。
今日は朝から女の子たちが頬を赤らめていた。
女の子だけじゃない。
男だってドキドキしてるのが丸わかりなのが、バレンタイン。
「ごめんね。俺、彼女のしか貰う気ないんだ」
「そ、そんな……」
泣きそうなその子に、少し心は痛むけど、これは俺だって譲れない。