黒愛−2nd love−
彼の文句に、クスリと笑った。
そうだよ。
このデートは“失礼”なんだよ。
マリアンヌを好きになって欲しいとは、思っていない。
間違って好きにならないように、
“挙動不審の変な女”というイメージをわざわざ作り上げた。
私の頭にあるのは、
散々期待させた挙げ句に、
彼がマリアンヌをこっぴどくフルという図。
夢見るポエム少女のマリアンヌ。
妄想世界で生きている女は――
理性を失いやすいんダヨ。
幸せ最高潮の天国から地獄へ落とされた時、
一体マリアンヌは、どんな行動を取るだろうネ。