黒愛−2nd love−
クロアイ ハ ダレ
◇◇◇
夏休みは、ほとんどの生徒が帰省するため、
クロアイは予知夢を見ることが出来ずに終わってしまった。
つまらない夏休み……
でも、叶多くんは帰省せずに学園に残ってくれたから、
そこだけは楽しかった。
マリアンヌ事件で私を認めた叶多くんは、
時々私を、寮の部屋に呼んでくれるようになった。
激しく食べられている最中は、
心も体も満たされて幸せな時間。
抱かれた後の、ピロートークも楽しい。
「愛美はマジで黒いな。
どこまで黒いのか、心の中を見せてみろよ?」
笑いながらそう聞くから、
私も笑って答える。
「黒い私を、自分が楽しむためだけに使っているのは叶多くんでしょ?
私より叶多くんの方が、黒いと思うよ。フフッ」
唇を重ね、顔を見合わせ笑い合う。
お互いの黒さを褒め合うひと時は、
心が通じ合えた気がして、嬉しくてたまらなかった。