黒愛−2nd love−
「みなさん、予知夢の仕組みについての議論は、
正解が分からないのでいったん置いておきましょう。
今一番問題なのは、クロアイ夢見板のせいで、学園内に不穏な空気が広がっていることよ。
次の事件を心待ちにしている風潮もあって、不快だわ」
沙也子がそう言うと、
地味男が新しい意見を出してきた。
「では、クロアイ夢見板を学園サイトから削除しましょう。
さらに今後予知夢について書き込んだ者は、IDを削除し、サイトの利用を不可にすればよいのでは?」
地味男の意見に、なんて面倒臭いことを言うのだと思っていた。
でも焦りはしない。
予知夢が使えなければ、別の方法でタノシイコトを作ればいいだけの話。
爪に一点の磨き残しを見つけた。
地味男の話はすぐにどうでもよくなり、
会議が終わったら、磨かなければと考えていた。