黒愛−2nd love−
久美の顔が赤くなる。
恥ずかしそうに視線をそらし、ボソリと言った。
「春成様はカッコイイし、将来性も抜群だから憧れる女子も多いけど……
恋するのはやめた方がいいよ」
「どうして?」
「だって、身分が……」
身分違いなんて、時代錯誤もいいところ。
同じ学校、同じ年齢、
カッコイイ彼と、可愛い私。
付き合わない方がおかしいでしょう。
久美の指先の血は止まっていた。
手を離し、ニッコリ笑って教えてあげた。
「どんな障害があっても関係ないの。
私と叶多くんは必ず結ばれる――それが運命なんだよ?」
久美の首がゆっくり横に傾いた。
私の運命論を理解できずにいるようだ。
今は信じられなくても、
じきに信じるようになるよ。
彼が私のモノだということを。
――――……