黒愛−2nd love−
ツメヲ タテル ネコ
◇◇◇
それから数日後――
私は頭を悩ませていた。
叶多くんとの接点がなさ過ぎて、顔を見ることさえ難しいのだ。
彼のクラス3-Aに行こうとしたら、
「あら、2年生の黒田さんが、上級生のエリアに何のご用かしら?」
そんな風に、3年生のフロアに入った時点で、上から目線のお嬢様たちにブロックされてしまう。
一年休学していた私は2年生。
同じ年齢の上級生達に見下され、彼に近づくこともできずにいた。
どうやって接点を作ろうかと悩んでいた。
久美から聞いた話によると、叶多くんは1年の時から生徒会長をしているそうだ。
学園のために働いて偉いよね……という訳ではないみたい。
春成グループの御曹子だから生徒会長の名称を与えられているだけで、
実際は大して仕事してないらしい。