黒愛−2nd love−
特に目立つ人がいなくても、各クラスから最低二人は選ばれるから、
近づくお茶会に向け、もしや自分が招待されるのではと、お嬢様たちはソワソワしているみたい。
金持ちのお茶会なんて、クソつまんなそう。
たとえ招待されても私なら行かない……そう考えてから思い直した。
生徒会主催ということは、きっと生徒会メンバー全員参加だろう。
叶多くんもいるはず。
学校行事なら、彼が嫌がっても、三ノ宮沙也子が引きずって連れてきそう。
お茶会は、彼に近づく絶好のチャンスだ。
「私、そのお茶会に参加したい!」
久美に向けて言った言葉は、音量が大きかったみたい。
はしゃいでいたお嬢様たちが、一斉に黙り込む。
静まり返った直後に、高飛車な大爆笑が教室に響いた。