黒愛−2nd love−
8人の前に立ち、私は言う。
「昨日話した計画なのだけど、
クロアイに電話して聞いたら、
それで大丈夫だろうと言ってくれました」
その説明に、男子生徒が念押しするように聞いてきた。
「“あの計画”を実行すれば、
聖夜祭で本物の血は流れないと、
クロアイが言っているんだね?」
「そうです」
私が頷くのを見て、男女8人が一斉に緊張を解いた。
笑顔を見せて、パチパチと拍手までしてくれる。
彼らは、クロアイをまだ信じ続けている者たち。
クロアイ予知夢はデタラメだったと生徒会が公表しても、まだ信じている。
生徒会の発表こそが嘘なのだと言い張り、
クロアイ信者とでも呼んでいい存在だ。