黒愛−2nd love−
「おー!」と気合いのこもる返事が、音楽練習室に響いた。
退学となった久美と今も連絡を取り合えるのは、
仲が良かった私だけ。
私の言葉は野村久美…つまりクロアイの言葉だ。
明日の8人は、私の立てた計画通りに動いてくれることだろう。
明日の計画をもう一度おさらいしてから、
8人を残して、音楽練習室Aを出た。
次に向かうのは、すぐ隣の部屋、
音楽練習室Bだ。
そこに入り、カギを閉めた。
この部屋で私を待っていたのは、
5人の男子生徒。
全員が運動部の生徒で、
身体能力が高く、腕っぷしも強そうだ。
彼らの前に立ち、私はにこやかに話し出した。
「声をかけた全員が集まってくれて、嬉しいです。
来てくれたということは…
依頼を引き受けてくれたと思っていいですね?」