黒愛−2nd love−
さっきの8人と違い、
彼らはクロアイ信者ではない。
どちらかと言えば、信じていない派だ。
だから彼らの前での私の顔は
クロアイ代弁者ではなく、
ただの生徒会役員。
沙也子の了解を得ず、
勝手に生徒会からの依頼と言って、協力を求めていた。
その依頼内容は、
聖夜祭で騒ぎを起こすフトドキ者がいたら、排除して欲しいという内容。
クロアイ予知夢は嘘だと判明したけど、
万が一の事態に備えての準備は必要。
そんな説明で、彼らに協力をお願いしたのだ。
成功報酬一人100万円と適当なことを言ったら、
5人はノコノコやってきた。
割のいいアルバイトだと喜ぶ彼らに、ある物を配った。
それは、折りたたみ式ナイフ。
ポエム少女マリアンヌにプレゼントした物より安物だけど、
人を傷つけることは、ちゃんとできる。