黒愛−2nd love−
突然ナイフを渡されて、
5人は驚き戸惑っていた。
刃物で、戦わなければならないような仕事なのかと、
ビビっている。
ニッコリ笑い、彼らの心配を解いておく。
「沙也子さんに渡すように言われた物ですから、
一応持っていて下さい。
もし騒ぎを起こすフトドキ者が、
刃物を持っていたら困るでしょ?
刃物には刃物を。
念のためですから、心配しないで。フフッ」
“万が一”“念のため”と言われ、
彼らは緊張を解いた。
私に言われるまま、ニセの契約書を交わし、
署名捺印した。
これで、クロアイ予知夢を実現させるための準備はOKだ。
私は音楽練習室Bから出た。
閉まったドアを見ながら
考える。