黒愛−2nd love−
立ち上がり、首を傾げて考える。
一体私は、この人のどこを愛していたのかと。
私の好みは、ゾクゾクさせてくれる人。
獣みたいな、強く輝く瞳を持っている人。
死んだ魚と同じ目をした彼に、
全く魅力を感じなかった。
愛は急速に冷めて、ゼロになる。
ポケットから、四つ折の紙を取り出した。
それは、数時間前に彼が書いたもの。
『三ノ宮学園を破壊したのは俺。
全てが嫌になり、全てを終わらせたいと思った。
罪は死んで償う。
俺に手を貸した女を道連れに、
この世界から消える。
12/25 春成叶多 』