黒愛−2nd love−
金の力が絶対だと思っている馬鹿なお嬢様は、貧乏人扱いされるとムキになる。
ほらね。知恵があれば、衣装の心配なんていらないんだよ。
真っ赤な顔で必死に金持ちぶりをアピールするルリコ。
その両手を握り、ニッコリ笑って褒めてあげた。
「わー。やっぱりお嬢様って凄いんだね!
じゃ、私と久美の衣装もよろしく。
お茶会ではちゃんと皆に、菊川ルリコさんが貸してくれた衣装だと言うから心配しないでネ」
変な服を用意される可能性もあるから、先手を打っておく。
これで準備OK。
後は当日を待つだけ。
お茶会で、叶多くんが私を待っている。
早く彼に会いたいナ。
――――……