黒愛−2nd love−
イカガワシイ オンナノコ
 


 ◇◇◇


お茶会から数日後――


生徒会役員の内、誰を辞めさせようかと考えていた。


会長、副会長以外の8人は、男女半々ずつ。

特にコイツが邪魔という人物がいなくて、決めかねていた。



考え続けている内に、今日の授業が終わる。


寮に帰ろうと廊下を歩いている途中で、呼び止められた。



「黒田愛美さん、あなたにお話があります」



振り返ると、見覚えのある顔。


色白で目が細く、おちょぼ口。

オカッパ頭の前髪がやけに直線的で、こけしか日本人形みたい。



彼女は2年E組の、
中野桜子(サクラコ)。

三ノ宮沙也子にくっついて行動している、子分的な生徒会女子だ。



桜子に連れられ、廊下の隅に寄る。


彼女は細い目を更に細めて私を睨んだ。



「生活指導部の部長として、
あなたに注意事項があります」



そんな前置きで始まり、注意されたことは三つ。



一つは、セーラー服のスカート丈が短いということ。

膝下20センチにしろと、ふざけたことを言ってくる。



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