黒愛−2nd love−
二つ目は、用もないのに他クラスを覗きに行くなということ。
ここ数日、ターゲットを絞るために、生徒会役員のクラスを覗いて回っていた。
もちろん、桜子のクラスも。
三つ目は…… お茶会のこと。
桜子の目が更に鋭くなる。
どうやらこれが、一番の目的みたいだ。
猫パニックが収まった後、叶多くんと私が会場から消えていた。
二人一緒に出ていく姿を見たという証言が上がり、真相を確かめに来たそうだ。
「春成様をそそのかして途中退席させた……
そんな噂も聞いたのですが、真実はどうなのですか?」
桜子の声も視線も尖っていた。
私に対する敵意がヒシヒシ伝わってきた。
彼女が睨むと、目が糸みたいに細くなる。
似顔絵を書いたら、棒線一本で済みそうだ。
質問には答えずクスクス笑っていると、彼女が怒りだした。
「笑ってごまかす気ですか!?
それなら質問の答えをYesとみて、黒田さんに厳重注意を言い渡します。
春成様に近づくことは、今後一切おやめなさい。
これを破れば、生徒会として罰則を与えます!」