黒愛−2nd love−
 


豚まん風お坊ちゃまとその友人達が、ブヒブヒ笑い出した。



優秀な桜子は、きっと今まで馬鹿にされたことがないのだろう。



我を忘れて地だんだを踏み鳴らし、


「ウワサの真相は、絶対私が突き止めてやるから!
覚えてらっしゃい!!」


そんな捨て台詞を残して、自分の教室へ帰って行った。




授業開始の鐘が聞こえた。


急いで教室に戻って行く生徒達と逆行して、私は正面玄関に向かっていた。



次の6時間目の授業は欠席する。


きっと今日の放課後、桜子がウワサの現場に現れるだろうから、

早目に行って準備しないとネ。




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