黒愛−2nd love−
 


「無礼者!沙也子さんに失礼なことを言うな!」



声を荒げたのは、初めに意見してきた地味男。



こいつも、イチイチむかつく。



今度は地味男含めた、その他7人の生徒会メンバーに刃を向けた。



「無礼者? フフッ そうだね。

この中で三ノ宮沙也子にハッキリ意見できるのは、庶民の私だけかもね。


地味男……じゃなかった、山田勇太郎くん。

あんたの親は、三ノ宮グループがやってる証券会社の役員なんだって?

それは会社のお嬢様に向けて、失礼なこと言えない立場だよね。可哀相に。


まだ調べてないけど、他のメンバーもどうせ、三ノ宮グループと関係あるんでしょ?」




雑魚どもの一人一人に、
視線を流す。


図星をつかれて目をそらすヤツや、ビクッと肩を揺らすヤツ。


さっきまでの勢いはどこに行ったのかという、ありさまだ。



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