運命の人
…わたしのせいだ。
そう思ったとき綾野と宮沢が立ち上がる。
「おい!てめぇらふざけたこと言ってんじゃねぇぞ!」
「今、文句言ったのは戒人か?」
「ふ、二人とも!そんなに怒らないで!バス動いてるし危ないよ!」
担任も座るようにと怒っている。
「んなこと関係ねぇよ!」
「綾野くん、宮沢くん座って下さい」
静かだけど怖い声の加宮さん。
「おめぇは戒人が許せるってか!?」
「いいえ、腹のそこから怒っています。ズッ友をバカにされたのですから」
冷静に見えるけど加宮さんは怒っている。
「しかし今ここで喧嘩して由梨香さんがこの遠足楽しめますか?和田(戒人)さんは可哀想な人です。そして笑った人も。自分のことしか考えられない小さい人間なのですね」
加宮さんの言葉にバスの中は静まる。
「ど、とにかく二人とも座ろう?危ないよ?」
二人はドカッと腰を下ろす。
そして宮沢くんは王樣席にいる和田に向けてこういった。
「帰ったらその金色の毛全部抜いてやる」
金色の毛でわかる。
クラスで金髪なのは和田だけ。
捨て台詞か!負け犬!と声がしたが、声は明らかに震えていた。
みんながわたしを守ってくれた。
やっと加宮さんの言う〝ズッ友〟がわかった。
わたしは嬉しかった。
そう思ったとき綾野と宮沢が立ち上がる。
「おい!てめぇらふざけたこと言ってんじゃねぇぞ!」
「今、文句言ったのは戒人か?」
「ふ、二人とも!そんなに怒らないで!バス動いてるし危ないよ!」
担任も座るようにと怒っている。
「んなこと関係ねぇよ!」
「綾野くん、宮沢くん座って下さい」
静かだけど怖い声の加宮さん。
「おめぇは戒人が許せるってか!?」
「いいえ、腹のそこから怒っています。ズッ友をバカにされたのですから」
冷静に見えるけど加宮さんは怒っている。
「しかし今ここで喧嘩して由梨香さんがこの遠足楽しめますか?和田(戒人)さんは可哀想な人です。そして笑った人も。自分のことしか考えられない小さい人間なのですね」
加宮さんの言葉にバスの中は静まる。
「ど、とにかく二人とも座ろう?危ないよ?」
二人はドカッと腰を下ろす。
そして宮沢くんは王樣席にいる和田に向けてこういった。
「帰ったらその金色の毛全部抜いてやる」
金色の毛でわかる。
クラスで金髪なのは和田だけ。
捨て台詞か!負け犬!と声がしたが、声は明らかに震えていた。
みんながわたしを守ってくれた。
やっと加宮さんの言う〝ズッ友〟がわかった。
わたしは嬉しかった。