運命の人
文化祭
走るように時間は流れて気づけば秋。
グランドはオレンジと黄色の木々に囲まれて、少し涼しくなってきた。
あと1ヶ月で文化祭。
委員長である加宮さんは教壇に立っていた。
「あと1ヶ月で文化祭なので、指揮者とパートを決めたいです」
加宮さんの言葉に疑問が残る。
「あれ?伴奏は?」
クラスの女子の声にわたしは頷く。
伴奏はなぜ言わなかったのだろう。
「大丈夫です私に任せてください」
後で聞いたんだけど彼女はピアノ歴5年らしい。
「指揮者、誰かいませんか?」
はーいと女子が手を上げる。
美来ちゃんだ。彼女はなまけもののようなまったりしている子。
「由梨香でいいんじゃなーい?加宮さんと仲いいしー、息あいそー」
「…え?」
クラスからは拍手があがった。
待って大勢の前経つの苦手なんだけど。
「鈴崎ならちゃんとやってくれそうだし先生も賛成だなー」
いなかったはずの先生がドアのところでニヤニヤしながら見ていた。
…ひどい。
「…由梨香さん、どうしますか?決めるのは由梨香さんですよ」
加宮さんが眉間にシワを寄せている。
心配なのかお願いしたいのか…。
「…やり、ます」
グランドはオレンジと黄色の木々に囲まれて、少し涼しくなってきた。
あと1ヶ月で文化祭。
委員長である加宮さんは教壇に立っていた。
「あと1ヶ月で文化祭なので、指揮者とパートを決めたいです」
加宮さんの言葉に疑問が残る。
「あれ?伴奏は?」
クラスの女子の声にわたしは頷く。
伴奏はなぜ言わなかったのだろう。
「大丈夫です私に任せてください」
後で聞いたんだけど彼女はピアノ歴5年らしい。
「指揮者、誰かいませんか?」
はーいと女子が手を上げる。
美来ちゃんだ。彼女はなまけもののようなまったりしている子。
「由梨香でいいんじゃなーい?加宮さんと仲いいしー、息あいそー」
「…え?」
クラスからは拍手があがった。
待って大勢の前経つの苦手なんだけど。
「鈴崎ならちゃんとやってくれそうだし先生も賛成だなー」
いなかったはずの先生がドアのところでニヤニヤしながら見ていた。
…ひどい。
「…由梨香さん、どうしますか?決めるのは由梨香さんですよ」
加宮さんが眉間にシワを寄せている。
心配なのかお願いしたいのか…。
「…やり、ます」