恋愛感情、一方通行。
走る。走るしかない。
もう少し、あとちょっと!
ーーーぱしっ
ーーお…わった………
バトンを渡せた私は横にそれ、崩れ落ちた。
遠くで私の名前を呼んでる声が聞こえる。
担架に乗せられ、移動してる。
ーーーそんなことはどうでもよかった。
みんなから任された、大事な時に失敗してしまった。
涙がどこに溜まってたかわからないくらい出てる。
止まらない。止められない。
「ぅ………っ………」
肩が痛い。でもそれよりも心の方が数万倍痛かった。
「菜乃、大丈夫!?」
実希だ。
私は大泣きしながらかろうじて頷いた。