タイトル未定



「みお、ほんとに彼氏いたことないの?」



煙草臭い男に後ろから抱きしめられる


どこで知り合ったか分かんないような奴


長髪に隠れた無数のピアスと、隠しきれない顔面ピアス


正直好きじゃない



「んー、いなかったよ」



相手の胸板に寄りかかって顔を見上げる


夜景の見える小さな公園で2人きり


まるでカップルみたいだと心の中で苦笑する



「どうして?そんなに遊んでそう?」



少し上目遣いで唇を尖らす



「うん、なんか男の扱い上手い気する」



男はそう言って


わざとらしいくらいにしょぼくれ


顔を近付け


押し付けるようにキスを落とす



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