盲従彼女
それから2日後、一緒にお昼権を賭けて、
私と彼のバトルが始まる。
「うそ……」
「おはよ南♪」
いつもの時間に登校してきた彼を見て驚いた。
校則違反ギリギリだったライトブラウンの髪は
明るさのカケラもないくらい黒く、
今まで重力を素直に受けた制服の着くずしが
今日は皺1つなくて、
もちろん…シャツもズボンの中。
「……いいわよ学校入って。」
「ホント?!やった♪」
上から下まで全部見たのに指摘するところが全く無かった。
「…なんで?」
「んー?なにが?」
質問を質問で返した彼の腕の中にいる私は悪態をつく。
あ、主語がない…。
「えっと…どうして、校則守るの?」
「は?だって10回守ったら南と一緒にお昼…」
「だから、なんで?」
なんで…私なの…?