盲従彼女




「南こそ。」


彼が呟く。


「毎日付きまとってくる俺のことなんて無視してくれていいのに。」


彼の腕から解放され、向き合う形になる。



「…全く僕に興味が無かったら、一緒にお昼権を賭けて僕を更生させようとしないでしょ?」





そう言って不敵に微笑む彼に、

はじめて、目を奪われた。


全身に電気が走る。




ちがう…


「それってさ、僕のこと…」


違うよ…!


「あ、あたしは!」









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