盲従彼女
正直、彼と毎日一緒にお昼を食べるのは嫌ではない。
むしろ…
「南ー?南も食べなよ。僕が貰っちゃうよー?」
明日はこんなお弁当にしようとか、
彼はどんなメニューが好きなのかとか、
そう考えながらお弁当ふたつを、作るのが結構楽しかったりする。
「だめ。午後の授業もたない。」
そう言って私は自分の分のお弁当箱の蓋を開ける。
これが毎日繰り返されるなんて、2か月前まで思ってもみなかった。
そして、
これから私に起こる事件によって、
私の彼に対する気持ちが大きく変わるなんて
これっぽっちも思っていなかった。