盲従彼女






「はい、規定外のリボンは駄目です。」






私は朝早くから、
自身が通う高校の校門前に立つ。





週2回の荷物検査。





今年の4月にこの高校に入学して風紀委員になった私、

芦屋 南 アシヤミナミ






正直、風紀委員は好きでなったワケじゃない。





自覚して無かったけど、
どうも私は「嫌なものは嫌」と、

自分の意思や意見を全て言える子らしい。





そんな私の性格に気づいた親友の若菜が具体的に語った。






満員電車でマナーの悪い女子高生に、年下なのになんのためらいも無く注意出来る所がすごいと。






いや、ただスゴくむかついて言っただけであって……。




注意した後かなりその女子高生に罵声を浴びられましたけど。






「でも、そんなコトにも負けない南がスゴいの!!」






って更に熱く私を褒めまくった若菜の顔が浮かぶ。







だから、私を風紀委員に勧めたのは若菜だった。




まあ、規定破るヤツは絶対許せなかったから、
この学校にそんな人が少しでも居なくなれば…頑張ろうかな。


と割りきって風紀委員になった。










…今ではそれを後悔する日々。






…何故かって?








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