盲従彼女






まず、この荷物(服装)検査は、



私の通う女子高の隣の男子高と合同で行われるということ。





…超シスコンの兄に愛されて育った私は、

かなり男が嫌いになった。


だから、家から近くてしかも男子禁制の女子高という

いかにも"私の為"の高校があることを知った私は迷うこと無く入学を決意した。






でも風紀委員になってから知った検査の事実に、
私はかなりショツクを受けた。









そして……。











「南、南、みなみぃ~っ♪」







朝から近所迷惑の域で叫びながら私のもとに駆け寄ってくる一人の少年。






…コイツが、夜型の私を朝から絶不調にさせる。








「三浦くん、シャツ、しまって。」




短い単語で簡潔に彼に注意する。






規定を破る生徒の中で断トツ嫌いなヤツ。






「もーっ、南、いつも僕のことは"千鶴"って呼んでって言ったでしょー?!」






三浦 千鶴 ミウラチズル





名前の通り、女の子みたいな顔と喋り方で

今日も私にいきなり抱きついて来る。






でも、体はちゃんと男の子。






抱き締められて感じる腕の筋肉の付き方や、
引き締まった胸板とかは、


普通の男子高生よりもガッシリしてて……






――――ドキン!






毎回抱き締められる度に胸が高鳴る。








そういうギャップが……





大ッ嫌い!!!!!






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