盲従彼女
南をずーっと抱き締めていたいけど…
キーンコーンカーンコーン~♪
朝のSHRを告げるチャイムが鳴った。
「南っ、一緒に授業サボ…」
「馬鹿なこと言ってないで早く学校に入りなさい。」
僕のお誘いを最後まで聞かずに遮る南。
…愛想尽きちゃった…。
ま、いつものことか。
「……十回…。」
突然南がボソっと呟いた。
「え?」
「次から十回…検査で何も注意されなかったら、
……お昼くらいは一緒に付き合ってあげる。」
え…………。
「本当に?!」
「一回でも注意されたらナシよ。」
「うん!!!わかった!!!約束だよ!!!」
凄い!!南からの初めてのお誘い!!
(お誘いって言うか?)
いつもいつも誘ってたから、
さすがに南も痺れを切らしたのだろう。
僕の大切なアタックチャンス…
逃がすわけにはいかないだろ?!