盲従彼女
side:南
「はぁー……っ。」
自分の人生1番の深いため息を吐く。
「…だ、大丈夫?南…。」
机に突っ伏している私に"らしくないね"と声をかける親友の若菜。
…なんであんな約束しちゃったんだろ…。
……でも、いい機会かもしれない。
毎回、愛の言葉をなんの恥もなく吐き出せる彼の本心が、わかるかもしれない。
もし、一回でも注意されたら、
一緒にお昼権が無くなるだけじゃなく、
…愛の言葉の割には、私を愛してないことが証明される。
ただ、私をからかっていただけ。
でもあの喜び方は偽物ではないような気がする。
それに、何故私が彼にだけ執着するのかが……わからない。