携帯小説サスペンス作家
一回の更新量はさほど多くないが、更新が停滞することは無かった。
そうして、順調に物語は進んでいき、読者やPVも確実に増えていった。
他薦もしてもらい、ランキングもじわじわ上がっていった。
順位が変わる度、私の顔は綻(ホコロ)んだ。
そして、とうとう完結ボタンを押す日が来た。
名残惜しさを感じつつ、あとがきに、今まで付き合ってくれた読者やファンへのお礼を書く。
完結してすぐに、たくさんのレビューをもらった。
レビューがまた新たな読者を呼び、減ると予想された読者は増える一方だった。
サイト内で紹介もされ、一気に私はサイトの頂点に立つ存在となっていた。
何もかもが爽快だった。
底辺に居た私には見ることの出来なかった世界
叶わなかった夢
それが今、現実として起こっている。
私は、頂点に立っている。
認めてもらえたことが、何よりも嬉しかった。
自分の居場所が出来たことが、この上なく安らげた。