初めての恋はあなたと。番外編
「あの子顔は普通にいいし、要領もいいからきっと仕事も出来る男だと思うわ。でも女性に対してとことん不器用だし、ちゃんと優しくしているのかしらって思うのよ」


綾子さんの話を聞いて、どうだろうとゆっくり考えてみる。
確かに和也さんはかっこいいし、仕事が出来る私にはもったいない人だ。

でも女性に対して不器用かどうかはよく分からない。


「あの…和也さんは凄く真っ直ぐで、どんな時でも優しい人です。私が何か言おうとしたらせかさず待ってくれるし、逆に言えない時も問い詰めないで側にいてくれます」


それでも和也さんは優しい人だということは分かる。
思い返せば、本当に和也さんはどこまでも真っ直ぐでどんな時でも優しい人だ。

私が黙って合コンに行った時も、普通なら怒ってもいいはずなのに怒らないでちゃんと私の話を聞いてくれた。

私がどうでもいいことに悩んでいる時だって、最後まで聞いてくれて私を安心させてくれる。

そんな、どこまでも優しい和也さんを好きになったのだ。


「ふふっ…あの子ったらとても愛されてるのね」

「そ、そうですか？」

「そうよ。ほら、これ見て」


綾子さんはそう言って、スマホを取り出して操作し画面を見せてくれた。

…え？

私は画面に映し出されたものを、咄嗟に理解することが出来なかった。
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