初めての恋はあなたと。番外編
こんなこと和也さんには相談出来ない。
もし逆の立場だったら嫌だもんね…。

あぁ…断れたら全部上手く収まるのに。

しかし友人の、特に理香子からの頼みには出来る限り協力したい。
大学時代、散々お世話になってろくにお返しも出来ないまま今に至ってしまったからだ。

だから何としてもお返しはしたいけど。
まさか、そのお返しをするべき時が今とか？

それにしてはタイミングが悪過ぎる。
…どうしよう？


それから何分経ったか分からないぐらい、私はその場から動けなかった。



時間は容赦なく流れる。
気付けば合コン当日だった。

理香子からお誘いがあった日から数日間。
いつも頼りにしていた由依とはまとまった時間が取れなくて相談出来ず、和也さんとは会う機会があったものの口に出せなかった。

代わりに和也さんから私の合コンの日は、大学時代の友人と飲みに行くので会えないと言われてしまった。

こうなったら仕方ない。
和也さんには合コンのことは秘密にするしかない。

申し訳ない気持ちしかない…ごめんなさい、和也さん…。
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